マクスウェルの悪魔 シュレティンガーの猫 感想

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このエントリは全部ネタバレです。
物語の舞台は、「プレーンズ」と呼ばれる仮想現実群の中の1プレーン「ウナサカ」。
「ウナサカ」は現実をできる限り忠実になぞるように作られたプレーン。
主人公は、恋人のなゆかと一緒に車に跳ねられたときから、ウナサカ内で生活している。現実では、事故からずっと寝ている状態。
同時に事故にあったなゆかは、事故に際に主人公をかばったので死亡。しかし、精神は量子コンピュータにより保存されており、主人公に「自分のことは忘れて生きて」ということを伝えることを目的に行動している……はずだったが、それを忘れて普通に日常生活を送っている。
そして目覚めぬ兄をつれもどすべく、妹のあやは「ウナサカ」に不正ログインしてゆくわけだ。



どうやら仮想世界を構築している元は、web上から自動収集されてきた情報らしい。
きっと我々の世界だと、この仕事をやってるのは絶対にgoogleであろう。
現実に存在するサービス、google mapsは、webから自動収集された情報で、現実世界に近い仮想現実データを構築し、それを地図として提供しているようなものだ。
それを考えるとこの「webから自動収集した情報を元に仮想世界を構築」というのはかなり現実的な案のようだ。更新も大半は自動であるし。

ここで、NCPCの一種、ヴァルチャーの意味もはっきり説明される。違法手段でログインしたNCPCのことらしい。
まあ、NCPCは単にPCと権限が違うPCのようだ。精神AIではない模様。(じゃあ、ログアウトしたらログイン中のこと覚えてないとか双子が言ってたのは何だ)
NCPCは、「n」メニューが使えて、その1種類にADMAがあるみたい。
ちなみに、PCは「p」メニューが使える。

ちなみに「プレーンズ」の「ズ」はsではなく、zらしい。理由は作成者しか知らないようだ。が、作成者は既に死亡している……。ええと、私のいる会社も最後がzの「ズ」だけど理由聞いてみたら「かっこいいから」って言ってたよ?

「ウナサカ(海境)」は医療目的ということだ。最初の予想の「それがまるごと精神病院として利用されている仮想世界」というのは、大当たりだったみたいだ。

仮想世界の構築には、量子コンピュータが利用されている。……が、まあ便利なアイテムとしての量子理論以上の意味はないな。

「ウナサカ(海境)」では、セキュリティが甘いらしい。わざと甘くして不正侵入者を招いている疑惑が?

が、とりあえず最後までプレイしても残った謎多すぎ。
・主人公の父親が残した「遺産」ってなにさ?
・精神を病んでて眠り続けている人もログインしてるのだろうか?(Kanon月宮あゆは、確実に居てもおかしくないな……)
・ゆまエンドで、主人公が外と連絡をとりつつウナサカ内にとどまっていたわけは?
・しいなの持っていた剣は何だ?
・主人公は気づいたようだがしいなは、何者だったのか?
・なゆかが生命維持装置でかろうじて生きてウナサカにアクセスしていたときに話しかけてくれた人は何者?
・夢で見るマクスウェル談義は意味あったんですか?
・特定ルートでベッドの上に出現する金色の蝶は?
・ヴァルチャーに開放的なのはなぜ?
・ウナサカ内の時間が巻き戻ってるのはなぜ?(事故に合った前後の状況が現実世界と同じすぎる)
(これは主人公が一年間ウナサカ内に囚われてて、去年の再現を体験してるということかもしれないが)
・双子は(NC)PCなのかNPCなのか。
・しいな紹介の書籍「S・P・E」は、なんであんなに嫌われてたのか?たまたま、あやにト学会みたいなセンスが欠如してただけ?
・しいながゆまを刺したのはなぜ?
などなど。