有川浩「塩の街」

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4840226016/250-1836711-0849824?v=glance&n=465392
第10回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞のライトノベル
んー、まあ確かに平均レベルは行っているんじゃあないかと思うが、展開の持つ心を揺さぶる力が弱い。
世界観としては、体の内側から塩の塊になるという正体不明の病気が蔓延するという、穏やかに死んでいく世界でその原因と戦う人々という感じで結構好きなのだが、その原因のSF的設定は適当であるとしか言えない。
まあ、舞台装置としての塩害とその原因たる塩隕石に、それほど深くを求めてはならないのかもしれないが、それを除いて考えると、この作品は適当にアクションあり、適当に恋愛ありというくらいしか価値が見出せなくなってしまう気がするのだが、気のせいか。
良くも悪くもライトノベルの枠を越えることができない作品。