ヴィーナス&ブレイブス

着想は素晴らしいのだが……いろいろと練り不足な感じが否めないゲーム。
世代を超えて語られるストーリーの核に不老不死である主人公を据えて、彼の周りを通り過ぎていく定命の者たちを描く、というアイディアは実に素晴らしい。
が、ストーリー面ではだんだんとそれはメインではなくなっていくのが惜しいとことだ。イベントキャラが愛すべき仲間じゃなく、単なる強い戦力でしかなくなっていく……。そして、世代を超えて語り継がれる思いとは別の「滅びの予言」は、語られない場所が多すぎだ。サブタイトルにもなっている「魔女」は、存在しなくても全く問題無い程度の立ち位置のキャラだし。
また、システム面でも細かい点でストレスを重ねさせられる作りになっている。メニューを選択した後でキー入力できるようになるまでに微妙に間があるし、デモは飛ばせないし、街では大した意味も無く最大10箇所程度で聞き込みをしなければならないし、ゲシュタルトボードのUIはふざけてるし。
ちゃんと練りこまれれば、全体としてレベルの高いゲームになりそうだっただけに残念。


遠征から帰還したときにしか友情、恋愛イベントが発生しないので、必然的に0日遠征を連続することになる。
首都で休息を取るコマンドでもつくって、それ実行すれば安全予測値と引き換えに友情、恋愛イベントが発生するほうがよかったんじゃないだろうか。


ローテーションしながら戦う場合、早送り機能がほしかった。勝てると分かってるのにずーっと眺めているのは苦痛。


ちゃんと子供を育てていると、最強レベルの敵でもローテーション無しで倒せるようになるのはバランス的にどうよ、と思う。本来、器用貧乏だからこそ存在できる魔術師が、強くなりすぎて聖騎士と魔騎士なんて必要ありません。


最強レベルで次レベルになったら灰になる装備は、ちょこちょこ装備解除すれば永遠に使えるんで
「面倒なバランスブレーカー装備」にしかなってない。


BGMは半分くらい、全作「7(セブン)」と共通ってのはどうよ。


正直、墓地と葬式システムは要らなかった。


ブラッドが常に全盛期成長なので、終盤近くには人間としての枠を外れるくらい強くなる……ということをストーリーと絡めてくれるとよかったのに。
(まあ、2代目、3代目の子供の方が強いけどね)