支倉凍砂「狼と香辛料3」

読了。
このバカップルがっ!! to ロレンス&ホロ。……と嬉しそうに言ってやりたい。
今回は、商人ものとしてはある意味王道とも言うべき相場変動から利益を引き出すお話。世界観にや物語の展開するスピードにあわせて扱う品物は変わっているが、要するに株式市場みたいなもんが物語の中心である。
ホロと出会ってからというもの、資産の増減がやたらダイナミックになっていたロレンスも、今回は破産を掛けたりしない戦いをしている。終わってみれば、話全体が「お祭」の中で行われたゲームのような雰囲気で、後読感はいままでのなかで一番好みの作品だった。


今回は「商人」としてのロレンスの頑張りっぷりがステキだ。


ところで、言ってしまうけれどこの小説は不正に手に入れた青空文庫形式のテキストで読んでいる。だが、持っているところまで読みきったら続きは絶対に定価で買うことになる。
そういう形式で買い始めたシリーズはいくつかあるし、考えてみれば「ひぐらし」も鬼隠し編を全部無料で遊べるように公開してたからこそあれだけのユーザを集められたという経緯があるはずだ。そういうわけで、小説は最初の1巻くらいテキスト形式で公開しちゃった方が総合的な売上を伸ばすのに役立つと思うのだがなあ。(アニメ化とかの他の手段で広い宣伝が出来るものについてはそうでもないと思うが)