ハーラン・エリスン「世界の中心で愛を叫んだけもの」

読了。
SF小説短編集。
奇想天外な設定なのに、その物語のなかでは至極当たり前のこととして流れてゆく、まるで夢の中のリアリティのような感覚が印象的だった。
なんとも形容しがたい人間とはまるで異なる知性の話、未来のハイウェイ上で繰り広げられる死闘の話、突然透明になってしまった男の話と、本当にバラエティ豊かな作品が掲載されている。
訳が悪いのか、意味が理解できない作品もある(特に「サンタ・クロースvsスパイダー」は理解できなかった)が平均を取れば傑作ぞろいと言っていい。



http://blog.goo.ne.jp/albrecht/e/9a5f518225ffa14f15f9c84271b98fa7
どうやら『サンタ・クロース対スパイダー』は、当時の時の政治家たちを実名で批判するという趣旨の作品らしい。うーむ……?