バリントン・J・ベイリー「ロボットの魂」

読了。
老ロボット師夫妻によって作られたロボットであるジャスペロダスの、「被造物である自分に『意識』は本当にあるのか」という悩みとともに過ごした半生を描く作品。
最初手にとったときには、哲学的な思索が主題の作品かと思っていたが、最初のエピソードからして列車で山賊相手をするはめになるという波乱万丈っぷり。だからといってジャスペロダスの悩みが軽視されているわけではなく、彼の行動の根底には自分に意識があるのかという悩みが根をはっていることもしっかりと描かれている。
文章も読みやすく、時間を忘れて読むことができた名作SFでした。
(個人的にはビューゴー賞かネビュラ賞取ってないのが不思議なくらい)