緑川ゆき「夏目友人帳」

読了。漫画。
なんとなく恋愛ものを想像していたら全然違って、異能を持った主人公による日常生活といった感じの作品だった。
妖怪が(一般人には見えないが)人間と共に存在しており、彼らは単なる怪物だったり人間味のない神様みたいな存在じゃないあたり、もっけに近い世界観で私の好みだ。
ただ、見えたとしてもあくまでも妖怪は人とは違う存在だというスタンスのもっけと比べて、こちらは主人公である夏目斑が妖怪を才能だけで「殴り倒せる」くらいの強さを持っており、なまじ相手を叩いて黙らせることが出来るだけに、彼は高校生になってもまだ妖怪を人として扱っちゃってるっぽい。妖怪にも、「夏目様はお優しい そんなんだから付け入られるんですよ」とか言われてるし。



毎回でてくるモノローグ

いまは亡き祖母レイコも視ることができたらしい
人々にきみ悪がられた彼女は
美しかったが質が悪く
妖怪相手にやつあたりをはじめた

いびり負かした妖に子分になる証として
名を紙に書かせ集めた 持つ者に名を呼ばれれば
けして逆らえぬ、契約書の束「友人帳」

それを遺品として受けて以来、妖達に狙われる日々……



なんかだんだん払い師っぽくなっていってる夏目斑だが、あくまで普通の人間でいて欲しいなあ。