青葉優一「王手桂香取り!2」

読了。
地の文の中に丁寧な解説のされた棋譜が混ざってくる青春小説という独自のスタイルの作品。でも、将棋の入門本くらい読んで基本的な単語は知ってないと読むのが辛いかもしれない。
二巻にして全国大会とか展開を急ぎすぎじゃないか、と思ったがそんなことは無かった。これは物語の第一幕クライマックスであり、ここからはじまる第二幕が楽しみなラストを迎える。
ただやっぱり将棋の化身たちは出番が少なすぎて、香車と玉だけでも物語が成立しそうな感じはある。あと、二人零和有限確定完全情報ゲームたる将棋の全最善手を知る玉を出してしまったので、残っている金銀飛車角の存在意義が……。



これきっと「王手、桂馬・香車取り」して桂香先輩に告白するんだろうなー。そのときが楽しみだ。