久慈光久「狼の口  ヴォルフスムント」

http://azanaerunawano5to4.hatenablog.com/entry/2014/10/02/100048
読了。
狼の口」という忌み言葉で呼ばれるザンクト・ゴットハルト峠の関所を中心とした革命物語。
一巻、二巻はほとんどが反乱を企てる人々が、「狼の口」の代官であるヴォルフラムに正体を見破られ無残な殺され方をするという異色の展開となっている。その犠牲の上でわずかずつ反乱へと進んでゆき、4巻から本格的な戦いが始まる。



ヴォルフラムは少年漫画でよくあるように悪人が身勝手に行動して結果的に良いことをするというわけでもない、行動も結果も完全な悪人なのだが、その登場の手法が敵方が味方を圧倒しはじめているところに颯爽と現れるヒーローのそれであるところが面白い。