山田胡瓜「AIの遺電子」

読了。
人間と変わらない外見・権利を持つヒューマノイドが自然に人間社会に溶け込んでいる未来を舞台として、凄腕のヒューマノイド医師を中心に語られるオムニバスストーリー。
非合法であることを無視すれば記憶や人格までいじれるヒューマノイドと人間との対比で哲学的な問題を浮き彫りにしていくという、人工知能版のブラックジャックとも言えるようなスタイルが独特の漫画。
バイナリ畑でつかまえて」と違って漫画として安定して面白い。
一見して目を引くようなビジュアルではないが、心の哲学の思考実績がすべて現実に起きることとしてエピソード化可能な秀逸な世界設定。