Beyond Eyes

プレイ。
盲目の少女が、友達の猫を探して小さな旅をするゲーム。盲目の少女が体験している世界を、彼女が歩いたり音を聞いたりした場所にだけ世界が描かれていくという表現手法で表しているのが特徴。
発想には目をみはるものがあり、レベルデザインとしても歩いた周囲数メートルしか地形が見えないという性質をプレイヤーが理解してクリアしていけるようになっている。しかし主人公が歩くのが遅いという1点をもってゲーム体験がぶち壊しになっている作品。
盲目の少女が主人公でなので、初めて行く場所を手探りで歩くときは歩みが遅かったり、いきなり現れた障害物にひっかかるのは判る。そこは意図されたデザインとしてアリだ。しかし、既に一度歩いて地形が明らかになっている場所でも歩くのが遅いし、ちょっとした障害物にひっかかりまくるのがとても大きなストレスになる。その遅い速度でアクションを起こすべき地点を探して、マップを行ったり来たりしなければならない箇所があるのも、ストレスに拍車をかけている。
あと、探していた猫は死んでいました。だけで何のフォローもないエンディングは、もうちょっとどうにかならなかったのか……。
墓の側で穴掘ってたおっさんに、あの猫は最後まで少女のところに行きたがっていたので、会いに来てくれて彼も喜んでいるだろうとか語らせて首輪を形見に渡してやるだけでもずいぶん違ったと思うが。