不可識別者同一の原理

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ドイツの哲学者ライプニッツが提唱した原理。
ライプニッツ(1646-1716)が生きた時代には、分子も原子も未だ未発見であったため、たとえ酷似した樹の葉っぱでさえも微細な違いがあり、100%同じ形、大きさ、重さというものは見当たらなかった。
そこでライプニッツは「区別のできないものは同一のものである」という意見を掲げた。
これが不可識別者同一の原理である。



ちなみにライプニッツは原子のような存在として「モナド」というそれ以上分割できない極小の要素を想定していたが、不可識別者同一の原理はすべてのモナドが互いに必ず異なっているとしている。
(現代科学からみると、電子などは完全に同じ(タイプ同一)ものである)

心の哲学では、全く同じ物象である自分のクローンを作ったときにそれは不可識別者であるにも関わらず、「私の視点」が自分のクローン側ではなく私の側にだけあるという差があることから、不可識別者同一の原理が成立しないという意見もある。