グノーシア

クリア。
テーブルトップ議論系ゲーム「汝は人狼なりや?」を一人用のコンピュータゲームとして落とし込んだ作品。
呼び名は違うがシステムとしては、村人・狼・占い師・霊媒師・狩人・双子・狂人・妖狐とオーソドックス人狼ゲームと完全に同じである。正直これが一人用のコンピュータゲームとして成立するとは思わなかった。
ゲーム性としては、密告や役職申請の矛盾というヒントをもとに敵を推測、さらに敵を極端に庇うヤツも敵だと推測し、後はパラメータ勝負でレベルを上げてカリスマとロジックで殴り勝てるか、殴り負けるかといった面が強い。
確定占い師から狼判定を出されても、ステルスのパラメータが高ければ吊られずにスルーされちゃったりもするくらいパラメータの影響は大きいため、そういた意味でパラメータが低くセオリーが分かっていない序盤のほうが理不尽に感じて難易度が高い。
特筆すべきは、「汝は人狼なりや?」のセッションを繰り返す中で語られるストーリーテーリング。
それをセッション課題に組み込むことで「体験」としてストーリーを語ることに成功しており、パズルのピースがしっかり組み上がる物語が素晴らしい。
特に真エンディングはゲームならではの演出で、同じシーンに2つの意味を持たせているのは見事。
ただ中盤は大して話が進まず無駄にゲーム回数を重ねなければならない点は微妙。また「私と一緒に生き延びよう」と言われた直後にソイツが狼に食われて課題が失敗するといった理不尽な失敗もわりとあるのはちょっとどうかと思った。
ストーリーを求めてプレイするとイベントが中々起きなくて冗長なゲーム性に飽き飽きすることはあるかもしれないが、100回以上ループした末の結末……の「100回以上ループ」を本当に体験するという、他の媒体では絶対に再現不可能な演出を味わえる作品。
数人で制作されたインディーズゲームだが、アニメ化も決定している。