クリア。
エイリアンのデザインで有名なH・R・ギーガーに強くインスパイアされた世界観のグロいFPSアドベンチャー。
ちなみに作者はギーガーのファンというだけで別にオフィシャルにギーガーと関連した作品ではない。
生物と機械が融合したようなビジュアル、常識が壊れていくようなグロ演出が秀逸。
とにかく「ギーガーの世界を体験する」というところにものすごい情熱が溢れている作品で、単純なビジュアルのみならず演出やFPS武器の手触りまで細部にこだわりが見える。
だがゲームとしてはユーザー誘導に難点があり、回復方法や武器の使い方の説明はゼロで、謎解きは単に選択してる武器の種類が違っていたみたいな無意味な理由で詰まるシーンが多かった。
現実と全く違った世界観を描くことには大いに成功しているが、それゆえに遠目からはインタラクトできる装置が認識できなかったり、そもそも何をすべきなのか理解しづらく、原因か分からないままゲーム進行が止まることが多い。またこちらは単純にレベルデザインとしての失敗だが移動可能なエリアがわりと広いのに「何かの前手順を終わらせないと動かない」ものが多すぎて記憶負荷が高い。
ゲームビジュアルやスムーズに進んでいた部分の体験だけを抜き出せば見事なものだが、全体としてはちょっと満足と言えない作品だった。
まったく現代と感性の異なる異世界である中で、突然「ザ・ゲーム」という感じのパズル装置が出てくるのは、何故か警察署にリレーフを嵌めないと開かない扉があるバイオハザード的なシュールさが漂うのは御愛嬌か。