上田早夕里「魚舟・獣舟」

読了。
特に「小鳥の墓」でその傾向が大きいが、舞台にSF的なものを持ってきていながらも、登場人物たちの心情にフォーカスが強い作者だと思う。

魚舟・獣舟

地上の大半が海で覆われ、人が巨大な魚類と共生している世界。後に世界感を共有する作品がシリーズ化している。

くさびらの道

人に寄生し「幽霊」を幻視させる菌類の話。

饗応

人工知性体ショートショート

真朱の街

妖怪とサイバー化された人間が暮らす都市を舞台とした作品。よくありそうな舞台設定なのに不思議と独特の雰囲気がある。

ブルーグラス

「音で育つ樹」であるブルーグラスというガジェットの話。

小鳥の墓

シリアルキラーの半生を描いた作品……と言だけでは不足しすぎている、思想的にクリーンな「ダブルE区」を中心とした作品。