決定論は魂のようなものを導入した二元論でも退けられない。
仮に「未来を変えることができる主体」=自由意志として、物理とは別の性質を持つ魂のような心的な実体があると仮定しても、その魂はどうやって行動を決めているのか?
魂にしても次にどうするかを決めるための因果関係はあるわけで、過去の状況からなんらかの法則によって行動が決めるはずだ。
もし何の法則も無いなら、それはランダムな結果を生む装置でしかなくなってしまい、確率的決定論の世界観に逆戻りしてしまう。
しかし魂が行動を決めるための法則を規定してしまうと、魂もその法則に沿って動くだけの決定論的な存在ということになってしまう。
どちらにしても決定論は退けられない。
この問題を解決するには、どこかで「ここから先は仕組みを追求しない」と決めたブラックボックスを用意して、そのブラックボックスの中身を自由意志として扱うしかない。
ブラックボックスを定義すれば世界に自由意志は存在し、ブラックボックスを定義しなければ世界は決定論になり、「中身が見えるスケルトンなブラックボックス」を定義すれば両立主義になる。