game: Rogue Galaxy - ローグギャラクシー -

http://www.playstation.jp/scej/title/rg/movie.html

「これは宇宙戦争を描いた物語ではない」

ムービーの一番初めに出てくる言葉である。王道をあえて避ける、好感を持てる言葉だ。
このゲームの舞台は宇宙なのだが、帆船をデザインベースとしたファンタジーな宇宙船と場面の随所に現れる非日常的な光景を総合して見るに、宇宙が舞台なだけでSF(サイエンスフィクション)ではなく、純粋なファンタジーのようだ。
なぜならば、世界の整合性を表すのに、科学ではなく、古くから人間の中に根付いている自然と未知なるものを崇拝する感覚を利用しているからである。
宇宙を舞台にしたら科学色を取り入れねばならないと勘違いして、半端にSFエッセンスを導入し、ツッコミどころ満載の疑似科学を語るという落とし穴に落ちずに、ファンタジーにしてしまったこの作品の方向性はなかなか好感が持てる。
古き良き「スターウォーズ」にも似たこの手法で、新たな物語を描いてくれれば、と思う。



ただ、RPGだという絶対的な性質や、ムービーのラストあたりを見るにストーリー終盤では世界の危機に立ち向かっていそうなのが残念。