人工知能の反乱と犬の知能レベル

人工知能が実用化されたとき、それが人類の愚かな環境破壊などの行為に対しての論理的な帰依として、人類に対して反乱を起こす、という問題をよく見かける。
しかし、わたしはそのようなことは起こらないと考えている。
例えば、人類と何千年も共存してきた知性体である「犬」は人類を滅ぼすために反乱を起こしたか?という話だ。
そして、ほとんどの仕事において必要とされる知性レベルは犬程度のものでしかないと思うのだ。
動物である犬は人間の手伝いとして出来ることが非常に限られている。しかし、それは遺伝子によって組み立てられた「生き残る」という設計思想の機械を無理やり
「人間の手伝いをする」という方向に使おうとしているからに過ぎないのではないか。
最初から「単純な事務処理をする」という本能を持った犬レベルの知性が存在すれば、それで事足りるのではないだろうか。
そうしたときに、果たして人は人類に対して反乱をおこすほどの知能レベルを持つ人工知能を作るだろうか。
私は、それは無いと考える。
研究用に少数は作られることはあっても、それらが普遍的に世の中に存在するという状態にはならないのではないかと思うのだ。
そういった世界では、人間と同等の知性を持ったロボットが反乱を起こすという危険性は人間が人間に対して反乱を起こすという危険性と大差が無くなるのではないだろうか。