森恒二「ホーリーランド」

読了。
ストリートファイトなんて綺麗な言い方ではなく、単なる街の喧嘩を軸にした作品。
技術や駆け引きがどうのこうのというのと違うベクトルの、ルールが無い中で単純に相手を倒すという部分に主眼を置いていて新鮮。主人公の神谷ユウの迷いもまた、そこに素晴らしいスパイスとして働いている。
ただ連載ものの宿命として、次々と強い相手を倒していってしまったために、もう普通の格闘技をやっているプロ志望と戦うようになってしまった後半はあまりにまっとうにバトルしててなにかが違う気がする。