ハリーポッターと賢者の石

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叔父の家で虐められながら暮らしていた少年が、魔法使いと出会い、お前も魔法使いだと告げれ、魔法学校へと入学するという映画。
パニックルームとはまったく逆のような評価になるが、設定などに別段目新しいものは無いのに、映像効果とストーリーの組み立てで夢中にさせられてしまった。
150分と、長めの映画だということもあるが、内容がこれでもかというほど詰め込まれているので息をつく暇も与えずに、次々とエピソードが繰り広げられるという展開も、見る者を引き込むのに一役買っているようだ。
現代社会の、ちょっとした隙間から魔法やモンスターの存在するファンタジー世界に入り込むという設定も目新しいものではないが、その描き方で現代とファンタジー世界のギャップを感じさせ、結果的にファンタジー世界の構成を強く感じさせられる。



この映画の世界では、「魔法使い」というはそういう技術を使える人間のことではなく魔法を使える種族を指しているようだ。魔法使いの血筋で無い者は何をやっても魔法を使えないらしい。
で、主人公が入学する魔法学校を始めとした魔法的な存在が存在するファンタジー世界は、平行世界のような場所らしい。
魔法は、身振り+言葉で発動する模様。だが、「呪文」という感じではなく、俳句くらいの言葉の連続で魔法を発動させていた奴も居たので、発動法則を満たしていれば必ず決まった呪文が必要なわけではなさそうだ。まあ、呪文の発音が違うので魔法が発動しないという描写もあったので、完全に言葉は無関係というわけではないようだが。

パニックルーム Panic Room

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000066I54/249-5069277-1654722
「パニックルーム」という緊急避難用の小部屋がある一戸建て屋敷に、パニックルーム内に隠された遺産を狙った強盗が押し入り、そこでパニックルームをめぐる攻防が繰り広げられるという話。
一戸建ての屋敷内のみという閉鎖空間で展開する物語といい、パニックルームという日常の中にひとつだけ混じった非日常的存在といい、非常に私好みの映画……のはずなのだが、なぜか夢中になって見ることが出来なかった映画。
なにが理由かはっきりしないのだが、夢中にさせるキッカケみたいな、その1シーンだけで観客を黙らせるシーンのようなものが少なかったことや、全体的に夜を舞台にしていて照明が無い状態でストーリーが進むので状況を理解するために、ある程度理解しようという意識が必要だということがあげられるのではないかと思う。



ていうか、犯人側と主人公側がそれぞれ全力を尽くしてない感が常に漂ってたのが、面白くない原因かもしれない。
まず主人公側。序盤にパニックルームに逃げ込んだんなら、あとは普通に朝まで待てばいいのになぜかそれを一言も口にせずに、必死に助けを呼ぼうとしている。警察に電話がつながったときも住所だけ説明して、あとは夫に電話かけたりしてるし。
犯人側も、娘を人質にしていながら全然それを活かしたことをやらないし、もっと巧妙に出来ただろうという点が多数見られる。

映像技術的な面では、多分CG効果だと思われるが、カメラ視点が寝室からシームレスに階段や台所などを抜けて窓の外にまで移動する効果が奇抜だった。
あとオープニングで、主要スタッフ、出演者をテロップする手法が、ビルの谷間にCGで3Dの文字を3次元的に配置するという方法で、カメラの角度変化とともに文字が「空中に配置されていること」が判り、すばらしい非現実感を出していた。