これは個人的な意見なんだけれど、クオリアの正体は自我の感じる「感触」や「質感」を判りにくい言い回しにすることによって擬似問題を擬似問題に見せないようにするための小道具なんだと思う。
クオリアを自分からしか観測不可能な「感触」だと定義した場合、クオリアを観測できるのは自分だけであるから、他人の中にあるクオリアと自分の中にあるクオリアの同一性を比較することは、そもそも不可能である。なぜなら少なくとも比較対象の片方（他人の中のクオリア）を観測することが出来ないからだ。
これは逆転クオリア等の思考実験が、論理的に不可能なこと(他者のクオリアが観測されている)を前提に行われている擬似問題だということを示す。
(通常はこのような定義はされないが)クオリアを脳波や心理テストのような手法で観測できるものと定義した場合、クオリアはクオリア問題を引き起こさない。なぜならば、客観的に観測された結果は科学で扱える。
