トムソンのランプ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A0%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97
哲学者のジェームズ・F・トムソンが考案した思考実験。

小さいスイッチのついたランプがある。スイッチの横には男が一人座っている。

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男は時刻0で、ランプのスイッチをONにして明かりをつける。
その1秒後、スイッチをOFFにして明かりを消す。
その1/2秒後、スイッチをONにして明かりをつける。
その1/4秒後、スイッチOFFにして明かりを消す。
...
男はこうしてスイッチを切り替える時間を毎回以前の半分の長さにしていく。

さて、最初にスイッチを入れてから2秒たったとき、このランプはついているか、それとも消えているか?



この問題はには、この手順でも2秒には到達するという前提がある。アキレスは亀を追い越せる。

切り替え時間を全て足していくと( 1 + 1/2 + 1/4 + 1/8 +....)、極限が2に収束する



これは手順を無限に繰り返すことで2秒に収束するので、無限番目の自然数は奇数か偶数かという問に等しい。
無限番目の自然数というものは数値ではないため奇数、偶数という概念は存在しない。
トムソンのランプで言うとこの手順の2秒目にランプの点灯、消灯という概念を対応させることができるという考え方自体が間違っている、というのが答えになる。
「2秒たったとき、このランプはついているか、それとも消えているか?」という問いは一見すると正常に見えるが、実はこれは「亀は、奇数ですか?偶数ですか?」のような意味不明な問いなのだ。