Balatro

クリア。とりあえず基本の5色デッキを基本ルールでクリア。
ポーカーを基本にした、指定の手数以内で目標スコアを出すことでステージクリアしていくゲーム。
デッキ構築ローグライクというジャンルで紹介されていて確かに各ゲームランは1から始まるのだが、ジャンル名については Slay the Spire とのシステム類似からそう呼称されているだけでこのゲームが単独で存在していればテーブルトップ・パズルというジャンル名になるであろう作品。
スキルの組み合わせでポーカー役のスコア(ダメージ)を増幅させて、目標スコアを達成する(敵のHPを削りきる)というステージを繰り返していくという点で、考えてみるとゲームループのメカニクスパズドラなどのソシャゲに近い。
テーブルゲームを題材にした作品でキャラクターやストーリーといったものは皆無だが、1人のスタジオで作られていることを考えるとそれも悪くなく、ゲームとして奥深い楽しみがある佳作。
音楽・効果音が地味ながら素晴らしく、落ち着いたBGMの中で倍率が上がっていくチャリンチャリン音が鳴り続けるのはクセになる気持ちよさ。



フレーバーのためにゲーム用語をポーカー単語に置き換えたものをちりばめていて、最初は理解しづらいのは良し悪しか。
たとえば独自用語でこのゲームを説明すると「各ラウンドでハンドが0になるまでにブラインドの目標チップを獲得する。それを繰り返してアンティを8まで上げるとゲームクリア」となる。
特に手札ではなく卓上に配置してパッシブスキルを発動するカードを「ジョーカー」と呼ぶのは混乱した。普通のポーカーでは手札に配られるオールマイティカードが「ジョーカー」だが、この作品のジョーカーは全くの別物である。
あとコレクション埋めのために、役に立たないことが分かりきっているジョーカーを配置枠を消費して購入することを求める仕様はどうかと思った。金は出すからアンロックだけさせてくれ。
最終的にパッシブで得られる倍率がプラス数百倍といった状況になるので、ワンペアだろうがロイヤルストレートフラッシュだろうが元役の倍率は誤差でしかなくなるというのも面白い。
そこまで行くとポーカーのゲーム性が死んでいるともいえるが、むしろ「良いビルドが完成したご褒美」としてうまく機能していると思う。