砂漠に住まう昆虫と魚の混合体

それは、多分独立した星。人の介入は無い、と思われる。
昆虫と魚の中間のような形をしている。通常時は。彼らは一体一体が独立した生物ではない。
50体以上が集まり、一つの「群」を作る。その群れを一個の生物としてみるとよい。
通常の生活サイクルは、日あたりのよい場所へ行って、太陽のエネルギーを吸収しているだけ。
熱が一定面に集中して生命活動に支障が出ないように、身じろぎする以外ほぼ動かない。
この星の生物起源は二つと考えられる。海に繁栄する有機系の生物。異形の魚たち。魚たちは非常に比重が重い。水よりも。浮くために体の中に空気を作り出す無機系の生物を取り込んで浮き袋のように使って浮いている。口からは泡が常に出ている。
これらの魚たちから進化したのが昆虫魚である。本来水中でしかかつどう出来ない無機系の空気を作る生物を、体に取り込み、地上での活動を可能とした。
もう一つは主に陸上。自己と同じパターンの無機物を増やしつづける無機物たち。地球の植物にあたる面積をこの生物たちが占めている。巨大なクリスタル状の配列で地上が覆われている感じ。海から数十から数百メートルは「海岸」として砂浜に覆われているがそこから先は無機系の構造体に覆われていて通常進む事は出来ない。最端面は切り立った崖のようになっているから。
昆虫魚は、槍のような針のような道具(その正体は、巨大な魚の鱗)を使う。長さは体の数倍。
シャープな形状をしている。それは同種族との戦闘、そして儀式用。儀式用の地は無機系の生物が作り出したものではない構造物がポツンとある。
転送装置である。人類の技術では作り得ないそれは、テレポートに失敗したもの達に空間の指標として働き、そこへ落ち込ませる。昆虫魚達は儀式の手順としてテレポ―ターの起動の仕方を知っており、儀式のたびに哀れな時空間の迷い子が槍の犠牲となる。
テレポートアウト場所は儀式地上空5,6メートル。以前はそこにテレポートアウトの施設があったであろう名残がある。
その他、この星の生命。
巨大な針の魚。先の話に出てきた槍。その元である魚。体長は数十メートル〜という巨大なものだ。その周りにコバンザメのような半寄生型の魚を従わせて優雅に海を巡る。
砂地に潜むモズのハヤニエ。砂地の下に潜む。その全体像は不明。昆虫魚などの犠牲物がその上を通りかかったときに、数メートルの曲がりくねった角(ツノ)でそれを串刺しにする。
そして数十日をかけて串刺しのまま、ゆっくりと栄養を吸収し、その後再び地下へ潜る。
蜘蛛?。体の周りに数十のに糸状の足を生やす。それを蜘蛛の巣のように適当な場所に張り巡らせて獲物を待つ。注意力の足りない獲物が、その近くを動く時、一気にそちらに移動して獲物を捉える。足に一定間隔で複眼。本体には目はなく、ほぼ全体が口。外骨格がそのまま歯として機能しており、獲物の骨を砕く。