田中ロミオ「人類は衰退しました9」

読了。
8巻と合わせて上下巻を構成する人衰最長にして、最後のエピソード。月へ旅行へ行って遭難してしまったおじいさんを追って始まる、一筋縄ではいかない月旅行である。
妖精さんの正体もおじいさんの手紙というかたちでほぼ答えというものが語られており、興味深い一冊。
現在のにんげんさんは、過去の人間に憧れた純粋な力である「妖精」が人間を模倣したものがベースというのは確定だと思う。ただ、ピュアな人類たる助手さんが生き残っていたりAI類にはにんげんさんは見えて妖精さんは見えないというところから、にんげんさんは半霊半物みたいな存在で生まれてきて、霊の部分は大人になるにしたがって妖精さんという形で外に出てしまうんじゃないだろか。
わたしちゃんみたいな妖精さんと折り合いのよい人は、それが妖精力を捨ててないと。



まだ外伝的なのは出版されるということなので、そちらも楽しみ。
電磁波で元気がなくなる設定とか、見えない遺跡とかまだよくわかんないところもあるし。