チャイナ・ミエヴィル「都市と都市」

読了。
地理的には同じ場所に、重なり合うように存在する2つの国を舞台とした作品。
2つの国が重なり合っている場所では、パッチワークのように第一の国ベジェルの土地と、第二の国ウル・コーマの土地が入り混じって存在している。
そのため通りのすぐ向かいや、下手すると1つの道路の中央から向うが「隣の国」であるという状態にあるのだが、特徴的なのはある国から他方の国に干渉することや、ましてや他国へ侵入することは国民の間でタブーとされており、他国で起きたことは無意識に<見ない>ようにしているという点。それを破ったときには、いずれの国からも独立した超法規的組織<ブリーチ>がやって来て、違反者を連れ去ってしまう。
こういった特徴的な都市を舞台にした、殺人犯を追うミステリーがこの作品である。
設定は面白いんだが、翻訳が悪いのかめっさ読みにくい。