抜き打ちテストのパラドックス

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%9C%E3%81%8D%E6%89%93%E3%81%A1%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%AE%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%89%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9
別名「死刑囚のパラドックス」。
死刑囚に次のことが言い渡された。
死刑執行は当日の朝に告げられる。
a. 今週のいつかに死刑は執行される。
b. 死刑囚は執行日以前に、刑が執行される日付を予測できない。
死刑が最終日であれば死刑囚は前日の朝に死刑執行が告げられなかった時点でそれを予測できてしまうため、最終日に死刑執行はされない。
おなじ理屈で、最終日の前日にも死刑執行はされない。それを繰り返して考えると死刑執行される日は存在しえないことになる。
しかし、それは「今週のいつかに死刑は執行される」という言葉に矛盾する。
……というパラドックス



パラドックスへの、第1の回答。
死刑を行う可能性のある日を2日だけにして、以下のように言い換えるとわかりやすい。
死刑執行は当日の朝に告げられる。
a.死刑を行う日は、1日後または2日後である。
b.死刑を行う日は、1日後の朝の後でも予測できない日付である。
上を見てわかるように、この2つの命題は同時に満たすことはできない。つまり2つのうちどちらかは必然的に嘘ということになる。
よって、この2つが両方真実であることを前提に導き出した答えは論理的に無意味な答えであり、パラドックスは発生しない。

パラドックスへの、第2の回答。
死刑囚は前述のような論理で、最終日に死刑執行がされないと予測する。
ということは「最終日に死刑が執行される」ことは「予測できない」執行であることになる。
よって最終日に死刑執行することはbの命題に違反せず、パラドックスは発生しない。