読了。
新約聖書の最後の部。
神の御使いがヨハネに見せた終末とそのあとに訪れる聖なる都の予言を描いており、これまでの手紙シリーズとうってかわってファンタジー色が非常に強い。
数多くの異形の御使いや悪魔が登場し、これでもかというほどの天変地異と奇跡が起こる。
おそらく「なかなか終末が来ないぞ問題」への1つのアンサーとして書かれたのではなかろうか。
「わたしはアルファであり、オメガである」「ラッパを持った、終末を告げる七人の御使い」「空から落ちてきた星『苦よもぎ』」「地のサソリの力を持ったイナゴ」「獣の数字」「ハルマゲドン」など、福音書と並んで新約聖書といえばコレ!というキーワードが多く出てくる上に、単純に読み物として人を引きつける力をもっていた。
1章。ヨハネ、神の座と神を見る。
2章~。7つの教会に対する警告。
4章~。7つの封印がされた巻物が解かれて厄災が起きる。
8章~。7つ目の封印が解かれたことで、7人の御使いがラッパを吹き鳴らして厄災を起こす。
12章~。赤い龍=サタン、海から上ってきた神を汚す名がついた獣、地から登ってきた人々に獣の数字を刻印した獣の降臨。
15章~。最後の七つの災害を携えた7人の御使いによる厄災が起きる。
17章~。大淫婦=バビロンの崩壊。
19章~。天の大群によるサタンの封印。
21章~。新しいエルサレムの栄光を描く。
白髪、燃える炎のような目、七つの星を持つ、口から鋭いもろ刃のつるぎが突き出している……といった姿で、「神」を直接的に描いているのが気になる。
この姿の神はあまり有名でない気がするがキリスト教的には、これどういう扱いなんだろう?
またこれは偶像崇拝禁止的にはセーフなんだろうか?
「ハルマゲドン」はギリシャ神話か北欧神話由来の言葉だと勘違いしてたけど、どうもここに出てくるのが原典らしい。