DEEP BLUE

http://www.deep-blue.jp/
半年くらい前に、ネットで映画情報を見つけていいなあと思っていたが、そんな超話題作というほどではなかったことと、近くでやってる映画館が見つからなかったことで見ていなかった「DEEP BLUE」という映画をレンタルショップで見かけたので借りてきて、鑑賞した。
……声が出ません。(でも、かわりに感動をキーボードに叩きつけてます)
まさに、私の人生の映画史上に残る一作。
以下、大感動をそのまま叩き付けたような文章を掲載する。
(映画に対して失礼でないように、添削はしたけどさ)



これは、一般的に映画と呼ばれているものではない。
が、映像作品という大きなカテゴリを映画と呼ぶのであれば、間違いなく、この「DEEP BLUE」は、歴史に残る名作映画だ。
この作品は、海を焦点として作られた作品だが、基本的にはドキュメンタリー映像に近い。しかし、ドキュメンタリーは事実を伝えるのを目的に作られており、その付加価値として自然の美しさを伝えているのに対して、「DEEP BLUE」は「自然の美しさを映像で表現する」ことを目標として作られた作品だ。
そして、その目標のために多くの特徴的な技法が利用されている。
高速度カメラによるスロー映像と、通常速度、それ以上の速度に編集された映像を組み合わせ、美しさとスピード感を両立させる。
音として、BGMだけでなく、さりげなくクラゲが泳ぐために水を掻き分ける音、などの「存在しえないが、存在することを感じさせる効果音」を混ぜることでリアリティを高める。
解説の音声を、あえて最低限にすることにより、映像とのシンクロ感を崩さないようにする。
それらの技法と、基本的な映像、音楽レベルの高さが組み合わさり、「DEEP BLUE」は見事に一般的なドキュメンタリー映像と一線を隔すレベルに達することに成功している。
また、描かれている範囲だけではなく、映像枠の外側に無限の世界が広がっていることを感触として確かに感じさせられた。私はレンタルDVDによって17インチディスプレイで鑑賞したのだが、なおそう感じたのだ。映画館で鑑賞したならば、さらに強く世界の広がりを感じることができただろう。
何年もの取材により、膨大な映像を撮り続けてきたスタッフに、感謝したい。
壮大な旋律と、海に相応しい果てしない深さを持つ音楽を送ってくれた演奏家たちに、感謝したい。
鮮やかな編集技術で、情報の束を美術品へと加工してみせてくれた編集スタッフに、感謝したい。
そして「DEEP BLUE」という作品を製作するのに携わった全ての人間へ、純粋な自然への感動を送ってくれたことについて、ありがとう、と言いたい。