青柳碧人「浜村渚の計算ノート1」

読了。
教育で理数系が軽視されていくことを憂いてテロを引き起こす元数学教師と、その事件に挑む警察に協力する数学好きの女子中学生の話。
数学を中心に置きながら読者に学問の重さを押し付けない作品で、探偵もののシリーズドラマのようなテンポよい展開が心地よかった。
本質的にエンターテイメント作品なので、テロリストが謎の催眠術を使ったり「被害者」がじゃんじゃか死んでもあまり気にしなかったりするが、そこは「そういうもの」として楽しめる。名探偵の旅行先では異様に高い確率で殺人事件が起きるのと同じだ。