「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編/叛逆の物語」

視聴。
こんれは続きが期待できるバッドエンド。とても虚淵シナリオらしい。
最初の、ナイトメアってなんぞや?とか、なぜ5人ちゃんと揃ってるのだ?など、提示した謎を綺麗に回収して物語を完結させつつ、ご都合手記にならずに次作への布石を打つ展開は見事。むしろ魔女化したほむらをまどかが助けてハッピーエンドだと疑問が残るので、よくぞひねくれたバッドエンドにしてくれたと思う。
インキュベーター的には謎だった神まどかの一端を掴めたので、おそらくあのままほむらが救済されていても、他の魔法少女をつかって神まどかの研究は続いていくことになっていたと思われる。魔女化した影響もあるだろうがほむらが悪魔になった目的は、自身も世界の法則に携わる存在になることでキュウべえによる神まどかの支配を防ぐという意図もあったのではなかろうか。
ただ廊下のシーンをみて明らかなようにそうまでして得た力は非常に不安定なものなので、現状のバランスが近いうちに失われるのは目に見えている。次作はそこから話が展開していくのではないだろうか。
問題は解決した上で次の展開を提供するって姿勢が、アニメ版の性質をよく踏襲してて、投げっぱなしの問題提示をするエヴァとは対象的な作品だったと思う。



アクションシーンでは大活躍だったが、冷静に考えるとマミさんがストーリー的に蚊帳の外だった。つーかさやかはともかくとして、ほむらちゃん救助隊のもう一人にシャルロッテを選んだまどかの人選は、わりと酷くないかw

あとキュウべえがギャグ担当だった。「お前、普通に喋れたんだな」 とツッコまれてたり「わけがわからないよ」の決め台詞を死に際に大合唱したりと。みんな忘れてると思うが、別にキュウべえ魔法少女を苦しめることが目的なわけではないので、エネルギー収支がうまくいけば案外味方として大活躍する展開もあるかもしれない。

今回公式でほむらが魔女化しちゃったので、これでワルプルギスの夜がほむらって可能性はほぼ消えたな。