旧約聖書 マタイによる福音書

読了。
旧約聖書の創世記にあたるような「超有名な話」が詰まった部。
マリアの処女受胎でキリストが生まれ、12人の弟子(十二使徒)を取り、最後の晩餐でユダの裏切りを指摘し、磔刑で死亡してから復活をするという超有名なエピソード。
ユダ「先生まさか、わたしではないでしょう」
エス「いや、あなただ」



エスはこれまでのいわゆる「預言者」とは別格の存在として描かれている。
天候を操り、水の上を歩き、手をかざすだけで傷や病を癒やす。そしてその行動が必ず「正解」とされて称賛される(イエスを怪しむ人が出てきてそれを説き伏せるというくだりもあせて)っぷりは異世界チート小説に通じるものがある。タイトルが「転生したら神の子でした」でも違和感はない。
また数々の予言がイエスの行為を予言したことであるとされているのも特徴。
物語としての体裁が旧約聖書ほど吹っ飛んでいないというところもあわせて、旧約聖書よりも「布教用」を意識して書かれた作品に見える。