白詰草話 1周目 感想

http://www.littlewitch.jp/product/game/sirotume/story.html
18禁ギャルゲーメーカーにしておくには惜しい技術力と独自の雰囲気をもったメーカー、
リトルウィッチ」の記念すべき第一作が、この作品である。
リトルウィッチ(little witch)ブランドのゲームは、リトルウィッチ・ロマネスク→Quartett!白詰草話と、発売されたのとは完全に逆順で解いてきたのだが、さすがに後年の作品は洗練されていたのだなあ、ということがよく分かる。
まあ、だからと言って基本的な面白さが損なわれるわけではない、というところがこのブランドの高く安定した実力をあらわしているわけだが。
シナリオスキップの方式等のインターフェイスの熟成は当然として、さらに目立つのはリトルウイッチというメーカが自分自身に何が出来るか、何が向いているか、というのを熟知していないがゆえの詰め込みすぎ感である。
2作目Quartett!では完全に選択肢のみになっていたが、1作目では2周目から選択肢が増えてみたり、ヒロインが選択肢を勝手に選ぶというシステムが付いてみたりと迷走している様が見えるのだ。こういうのを改めて見ると、私はこの手のゲームにはストーリーを求めているのであり、選択肢なんかいらない、ということがよく分かる。
選択肢あったとしても、それは攻略ヒロインに関するものを機械的に選ぶだけになるからである。
まあ、謎解き要素があった「かまいたちの夜」や、物語がダイナミックに変化する「弟切草」は選択肢に必然性があったのだが、XXルートに入る為の手段としての選択肢などまったく意味が無いと言っても過言ではないのだ。(そういう意味で言うと、なるほど「ひぐらし」は新しい道を切り開いたと思う。)
そういったあたりも合わせて、ロマネスクでは大きく進歩しているので、これからもリトルウィッチブランドには、大きな期待をかけてみていくことが出来るだろう。


ちなみに、物語り全体の雰囲気はQuartett!が一番好きだなあ。プレイ中にメチャ面白いとは思わなかったけど、あとからじんわりと気づく雰囲気のよさがある。


リトルウィッチの次の作品は、Rondo Leaflet。英国恋愛ADVらしい。「エマ」っぽいのを期待してもよいのだろうか。