トリノホシ

なかなかいいですね。世間から高く評価されるかどうかは宣伝などに大きく影響されるので別の話だけれど、ゲーマーには間違いなく高い評価を与えられるであろう作品。
基本はグライダーを操るフライトシミュレーションなんだけれど、録音した鳴き声をつかって鳥と飛ぶというのは浮遊感が増す素晴らしいファクターだ。
そして、そのゲームシステムがそのまま作品の雰囲気を形成している点も良い。1つ1つの要素がうまく組み合わさってゲーム全体の雰囲気を作っている。


逆に悪かった点もある。というか、PS2の限界なのか日本一ソフトウェアの技術力の限界なのか……。
まず鳥を50羽とか100羽とか連れて飛ぼうとすると処理落ちでゲームにならない点。そして、地表の3D描画がかなりショボい点。
特に2点目はこの作品がフライトシミュレータであり異星の美しい風景が味わえるはずの設定であるだけに悲しい。
高高度からの眺めは素晴らしいんだが、画像データがそこまでしか無いようなのだ。地表に着陸するときなどはとくに解像度の荒さが酷い。GoogleEarthだとかが普及しているこの時代なので、特にその点は目立つ。


この作品は発売が2月ギリギリまで延期されたことから見ても開発工数が足りない状態だったことを匂わせ、確かに変な仕様がそのまま残っている個所もあるが、作品をぶち壊しにするだとか頻繁にフリーズするだとかの致命的なバグは無い。(少なくとも、私がプレイした限りは出会っていない)
うまくプロジェクトがマネジメントされていたのだなあ、と感じさせる。


えーと、それと初音ミクがテーマソングを歌うはずなんだが、OPからそろそろエンディングというところまでプレイしてもカケラも出てきていないのですが。


あと、箇条書きで雑感。
・お使いイベントが楽しくないなら、移動自体を楽しくすればいいじゃない、というGTA的な内容のゲーム。
・空中のBGMがシンプルすぎる
・キャンプの鳥がなぜかカード表示(はるか上空まで追いまわされる鳥が居たりするし、仮組みした内容がそのまま残ってる感じ)
・クエストの情報を再確認するとき、情報が不十分