Liber Studiorum: 福岡伸一と全体論

http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_a82d.html
うーむ、確かに言っていることは事実なんだろうが、この福岡伸一批判強化週間は全体的に
「間違っている」の主張の仕方に問題がある気がする。どうも、この批判は福岡氏が道徳的に間違っている点から
福岡氏が正しくない、と主張が目立ち、実際にどのように間違っているのかがあまり語られていないように思える。
確かにかつて誰かが主張した理論をさもなんの議論も無く葬られたように語り、自分だけがその正しさに気づいたのだとミスリードさせることは道徳的に間違っている。が、それは道徳的な話であって科学的な話ではない。主張する理論の内容のおかしさこそが問題であり、「〜さんと言ってることが同じですよ」というのは、その話が正しいかどうかを判断する根拠にはならない。
「〜さんが言っていたことは、xxxという理由でとっくの昔に否定されています」という紹介も同時に
やってくれればなあ、と思う。


生物やってる人から見れば、「xxxという理由でとっくの昔に否定されています」の部分は常識だからわざわざ書かないというスタンスなのかもしれないが、それって生物に詳しくない人を啓蒙するという目的とずれてない?


幻影随想の黒影さんは、そのあたりの書き方がしっかりしてると思う。