西尾維新「傷物語」

読了。
第零話「こよみヴァンプ」ということで、化物語の前日譚にあたる作品であり、化物語主人公の阿良々木暦がいかにして吸血鬼もどきという立場に立つに至ったのかを描く。
といっても阿良々木暦の対となる存在である忍野忍にはまだ名前は無く、さらに猫物語のエピソードを経ないと化物語開始時の状態にはならないわけだが。



背景にある様々な事情をあえて無視するならばこの作品は吸血鬼バトルものということになるのであろうか。読み応えしっかりの大作でありながら、読み手を飽きさせず読むことにストレスを感じさせない安定した文章力は流石、西尾維新である。