樫木祐人「ハクメイとミコチ」

読了。
身長10cm程度の小人と喋る小動物が共存しているファンタジー世界の日常生活を丁寧に描く作品。
主人公は修理屋をやっているハクメイと、保存食などを雑貨屋に売っているミコチの二人で、二人は樹のうろを改良した家に住んでいる。ほのぼのしつつも幻想的な平和さではなく、雑多な人が協力しながら作り上げたコミュニティで経済が回っているのもおもしろい。
尋常ではない書き込みがされつつも、息苦しさは感じさせないさらりとした背景も特徴で、それが世界に説得力と力を与えている作品。