稲葉義明「ルガルギガム 上・下」

読了。
現代の男子高校生が古代メソポタミアを基盤にした怪物や魔術がある異世界へ転移して、もとの世界へ戻るために奮闘する……という設定だけみると正当な異世界転移ラノベだが、内容はかなり地に足の付いたファンタジー世界の生活を描く作品。
良い意味で泥臭い戦いが描かれていて、作品全体として満足できるものだった。
反面、主人公に設定された「さまざまな権能を持つ存在を憑依させることができる」といった異能はあんまり活かせてない。
前半はファンタジー風の味付けをされた「ゾーン」探索っぽい雰囲気もある。