日日日「狂乱家族日誌 五さつめ」

いやー、素敵だ。
人を泣かせるのと、人を笑わせるのでは人を笑わせる方が難しいという話があるが、その難問をさらっと地のままで乗り越えていくのが日日日という作家である。ましてや、それが小説という媒体ならばなおさらだろう。
ギャグ方面での日日日を語るなら、これが代表作だと言っても過言ではないシリーズの第五段。
普通に笑えるライトノベルを求めるならば読んでおいて損は無しである。


今回の主題は名実共に百獣の王であるという特殊な力を持ったライオン「帝架」と、自然と人間とあたりだろうか。また、シリーズを通しての話としては大波乱の序章といった感触を受けた巻でもあった。


とりあえず今後一番気になるのは、月香(謎クラゲ)の扱いだったりする。シリーズを重ねるごとにだんだんと立ち位置が重要なところに移っていく。
最終的にはどこまでいってしまうのか予想がつかない。