円城塔「Self-Reference ENGINE」

読了。
人工知能が「特異点」を迎えて、自然法則そのものを利用した演算システム"巨大知性体"に変貌し、さらに巨大知性体の干渉によって時間軸が過去から未来へ流れることを止めてしまった世界を舞台に描かれる物語。
短編集の形をとっており、各話はお互いに少しの関連性はあるもののそれぞれ独立している。
難解と言われることが多いようだが、独立した短編集だと思って読めばそれぞれ引き込まれるものがあり、読みやすい文体の作品だと思う。