藤原カムイ「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章~紋章を継ぐ者達へ~」

読了。34巻までで完結。
ロトの紋章」の主人公たちの子供世代が主人公の作品。
完結ということで最後まで読んだ。
主人公は野党として暮らしていた時期があったり、敵方が光属性だったり、敵も「世界を救う」ことを目的にしていたりとまっすぐな勇者の話だった前作と違う方向性を模索した作品になっている。前作の勇者たちが行方不明になっている設定のおかげで、最初から最強クラスの前作主人公が全部やればいいんじゃないかなという展開にならないのも良い仕掛けだと思う。
ただ中盤までの展開は面白いんだが後半の獣王グノン戦で展開を引っ張りすぎて、そこから一気にダイジェストで台本を消化していく感が強くなった。グノンの最終形態決戦はソードマスターヤマトばりに、「さあ来い、アロスぅぅ!」→(次ページ)→「ぐわああああああ!」とになってるし。
あと最終的にラスボスであるゾーマが前作ラスボスより魅力が無い。前作ラスボスである異魔神の方が「りゅうせい」や「ひょうが」といった桁違いの破壊で絶望感が大きかった。
詰め込みすぎではあるが、だいたい伏線は回収して話を畳んでいるのは評価できる。