Noita

クリア。とりあえずラスボス撃破まで。
ピクセル流体シミュレーションと魔法編集を主軸とするローグライクアクション。
ピクセル単位の物理演算を前面に出した紹介をされることが多いゲームだが、むしろ魔法編集のほうがゲーム的には大きな特徴となっている作品だと思う。序盤にとりあえず便利に使える魔法をつくることから、毎フレームごとに大量の攻撃を打ち出すようなバランスぶっ壊れてるんじゃないかみたいな魔法まで同じルール枠で工夫して作っていけて、拾えた杖や魔法パーツの組み合わせで大きくゲーム展開が変わる。
ゲーム側の難易度も、終盤エリアでは「ぶっ壊れてる」魔法を持っている前提で調整されているふしがあり、これはチートだろという強力な魔法を作っても死ぬときは死ぬダレない展開になっている事も上手く調整されていると思う。
またrogueというよりnethackに近いマップの広がり方をしている作品で、とりあえずはラスボスを倒したがまだまだ全然行ってないエリアも存在していて世界の広がりも果てが見えない。
ゲームを開始すると何の説明もなくダンジョン入り口に放り出されてあとは死んで覚えろという硬派なゲームで人を選ぶが、懐の深い楽しさのある作品。



「Baba is You」「The Swapper」「Crayon Physics Deluxe」の作者たちのチームが制作している時点で面白いことは約束されているようなもので、実際良作である。
(作品の方向性はそれらとは結構違うが)

なんかwikiを読んでみるとNoitaのノーマルクリアまでの各階層を進んでボスを倒すルートは世界の一部でしかなく、ボスエリア、隠しダンジョン、ボス後のエンディングエリアまで全てがシームレスな1世界として繋がっているオープンワールド的な構成をしているらしい。
極端な話、ラスボスの部屋の真上にあたる地上からひたすら下に向かって掘っていけば全てをスキップしてラスボスに到達できる。(通常は掘れない固さだが消滅系に魔法などだと掘れる)
その探索を始めるとNoitaは世界に散らばったオーブを集めることが目標とした、永久的な死を採用したアドベンチャーゲームに変容する。
ゲーム的な世界観をひっくり返す仕掛けである。