Transpose

クリア。VRゲーム。
「エコー」という過去の自分の動きを記録した分身と協力してステージギミックを解いていくシステムのFPSパズルゲーム。
このエコーの動きがVRで自身が行ったちょっと迷った手の動きや周囲を見回して考えを巡らせる姿なども記録しており、それを未来の自分が見るという構図が生まれる点がおもしろい。
グラフィックは電脳空間的なサイバーな空間を舞台としていて、現実と見紛うようなという方向性ではないが周囲の空間構成に圧倒されるようなものになっている。
基本的に作成できるエコー数には余裕があって、厳密な解法を見つけなければ解けないというものにはなっていないため、パズル自体の難易度はそんなに高いわけではない。ただ後半になると過去のエコーに干渉して、本来再生されるはずだった動作を変化させるといった発想も要求されてくる。
パズルとしてはキューブを指定場所まで持っていくというのが基本なのだが、キューブはVR空間上で投げられるためコントロールのいい投球ができればパズルのギミックを無視してクリアできちゃう場面もある。
コントローラーの移動で操作がカクつくことが多かったが、あまり激しい操作を要求されるわけではないので大きな問題にはならなかった。
パズル作品は解けない焦りがVR酔いと結びつきやすいのは構造上仕方ないが、悪くない作品。