https://adenoi-today.hatenablog.com/entry/2022/07/21/210916
ティコ・ブラーエは宇宙の中心に地球を置くが、中心点が異なるだけで地動説と動きは完全に同じというモデルを示した。
これは天体の運行をうまく説明できて、なおかつ(地動説では説明できない)系外恒星の年周視差やエーテル風が観測できない事実とも整合した。
周転円という発想は紀元前からあるのに、なぜこの宇宙モデルの登場は16世紀まで待たねばならなかったのか?
その理由は「宇宙は空っぽの空間で、そこになんの支えも無しに天体が存在し、天体1つ1つが異なる軌道で運動している」という世界観に説得力がなかったかららしい。万有引力の理論が無かった時代には前述のような世界観は「論理的に考える」と否定されるべき世界観だった。
代わりに宇宙は、は中に天体が埋まっている透明の中空ガラス球のようなものが、何層にも重なったようなものだと考えられていた。そして、かつての天文学者が軌道が真円であることにこだわった理由もここにある。楕円形だとこの「ガラス球」が回転させられないからだ。